
保守の提案をしたとき、お客様の表情が曇ったことはありませんか。
正直、WordPressはセキュリティ面や保守コストを考えるとおすすめしたくないのが本音。
なぜなら
WordPressが狙われやすいCMSが故、毎月保守作業が必須
↓
保守費用が1万
↓
相手は高いと感じる(ここで乖離があるのがしんどい)
↓
相手は自分でやるとなる
— ウミのXの投稿(2026年3月4日)
ここで乖離があるのがしんどい。制作者なら、一度は感じたことがあると思います。
この記事は、保守契約を提案すると、高いとか自分でやりますと言われてしまうWeb制作者に向けて書きました。
高いと言われるのは、中身が見えていないから
- お客様にとって保守は、何も起きていないときほど、何をしているかわからない
- だから、保守で何をしていて、しないと何が起きうるかを先に伝える
- 保守をしない場合の線引きも、最初に決めておく
値段を下げる前に、伝え方を変えてみてください。
なぜ、月1万円が高く感じられるのか
お客様から見ると、保守は何も起きないことにお金を払う仕事です。
何も起きていない月は、何もしていないように見えます。でも実際には、更新して、確認して、何も起きないようにしています。
確認終わったあと、
「今回は大丈夫だったか…」
って変な達成感ある。
ただ更新しただけなのに。
— ウミのXの投稿(2026年5月21日)
この、ただ更新しただけ、の裏にある確認と緊張が、お客様には見えていません。見えないものに、お金は払いにくいんです。
自分でやる、のその先
保守を断って、お客様が自分で更新すると、こんなことが起きることがあります。
客
「WordPress入れなくなりました」
私
「エラー表示ありますか?」
客
「真っ白です」
私
「いつ頃からでしょう?」
客
「昨日プラグイン全部更新しました」
— ウミのXの投稿(2026年5月25日)
全部まとめて更新して、どれが原因かわからない。制作者からすると、背筋が冷える会話です。
お客様が悪いわけではありません。何に気をつければいいかを知らなかっただけです。だからこそ、提案のときに伝えておく価値があります。
保守で何をしているかを、表で見せる
保守の提案には、やることを並べた表をつけるのがおすすめです。たとえば、こんな形です。
| 保守でやること | しないと起きうること |
|---|---|
| WordPress本体・プラグインの更新 | 古いまま放置して、不正アクセスのきっかけになる |
| 更新前のバックアップ | 不具合が出たとき、元に戻せない |
| 更新後の表示・フォームの確認 | 問い合わせフォームが止まっていることに気づかない |
| 不具合が出たときの原因調査と復旧 | 表示が真っ白になっても、どこから直せばいいかわからない |
| 月ごとの作業報告 | 何をしてもらっているのかわからない |
最後の行が、意外と大事です。何も起きなかった月も、何をして、何も起きなかったかを短く報告する。それだけで、お客様にとって保守が見える仕事になります。
保守をしない場合の線引きを、先に決める
それでも保守はいらない、というお客様もいます。それは、お客様の選択です。
ただし、そのときは保守をしない場合に、何をどこまでするかを決めておくのがおすすめです。決めておかないと、こうなります。
線引き大事。保守契約を結んでないお客様から「ここがこうなってしまってどうしたらいいですか?!」って連絡いただく。
状況確認と原因調査しないと見積りとれないなって思って、何度もメールでヒアリングしてるうちに
— ウミのXの投稿(2026年2月6日)
見積もりを出すための調査で、気づけば時間が溶けている。保守なしのお客様の相談は、調査から有料にするなど、最初の契約のときに決めておきたいところです。
WordPress以外を選ぶのも、ひとつの答え
さきほどの投稿にあるように、保守のコストまで考えると、WordPressが合わないお客様もいます。更新をほとんどしないホームページなら、保守の手間が少ない作り方を提案するのも、お客様のための選択肢です。
大事なのは、作る前に、作ったあとにかかるお金と手間まで含めて話しておくことです。
この伝え方が向かない場合もあります
- お客様の予算が、そもそも合わない場合。 伝え方を変えても、予算が合わないことはあります。そのときは、保守の範囲を減らした形や、保守の手間が少ない作り方を考えます
- 自分の作業内容が決まっていない場合。 何をするかが曖昧なままだと、表も作れません。まず自分の保守の中身を決めるところからです
- 安くしすぎている場合。 高いと言われるのが怖くて安くすると、何かあったときの対応で赤字になります。値段の決め方は、作業時間だけで考えないのがおすすめです
よくある質問
WordPressの保守費用が高いと言われたら、どうすればいいですか?
値段を下げる前に、保守で何をしていて、しないと何が起きうるかを表で見せるのがおすすめです。何も起きなかった月も、何をしたかを短く報告すると、保守が見える仕事になります。
お客様が自分でWordPressを更新すると、何が起きますか?
必ず問題が起きるわけではありませんが、プラグインをまとめて更新して表示が真っ白になるなど、原因がわかりにくい不具合が起きることがあります。更新前のバックアップと、更新後の確認が大事です。
保守契約をしないお客様から相談が来たら、どう対応すればいいですか?
最初の契約のときに、保守をしない場合は調査から有料にするなど、どこまで対応するかを決めておくのがおすすめです。決めていないと、見積もりのための調査で時間が溶けてしまいます。
保守は、何も起きないことを売る仕事
- 高いと言われるのは、保守の中身が見えていないから
- やることと、しないと起きうることを表で見せ、毎月報告する
- 保守をしない場合の線引きは、最初の契約で決めておく
何も起きない毎月を作っているのが、保守です。その価値を、言葉と表で見えるようにしてあげてください。
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