
ホームページの保守契約は、お客様によっては「今は必要ない」と言われることもあります。それ自体は、まったく悪いことではありません。
ただ、保守を頼まないお客様ほど、納品後にご自身で困ってしまうことがあります。そして、そのときに連絡が来るのは、やっぱり制作した人です。
この記事では、保守契約をしないお客様に、納品のときに渡しておきたい最低限のセットをまとめます。
先に結論:「自分で守れる状態」にして渡す
- ログイン情報と、契約しているサービスの一覧
- 更新とバックアップの、最低限の手順書
- 「こんなときは相談してください」という目安と連絡先
保守を頼まないということは、お客様ご自身がサイトを守るということです。そのための道具を渡しておきます。
1. ログイン情報と、サービスの一覧
納品後のトラブルで多いのが、「ログインできない」「どこで契約しているかわからない」です。
| 項目 | 渡すもの |
|---|---|
| ドメイン | 契約している会社・更新日・ログイン方法 |
| サーバー | 契約している会社・プラン・更新日・ログイン方法 |
| WordPressなど | 管理画面のURL・ユーザー名(パスワードはお客様が管理) |
| 外部サービス | Googleビジネスプロフィール・アクセス解析・予約システムなど |
ポイントは、ドメインとサーバーの更新日を必ず書いておくこと。更新を忘れて、ある日突然ホームページが表示されなくなる。これは私のお客様でも4回は見受けられ、本当によくあります。
パスワードの管理方法も、お客様と決めておきます。制作者がずっと預かり続けるのは、お互いにとってリスクです。
2. 更新とバックアップの、最低限の手順書
保守を頼まないお客様向けなので、専門知識がなくてもできる範囲にしぼります。
- お知らせやブログの更新のしかた(画面の写真つき)
- WordPress本体・テーマ・プラグインの更新のしかたと、更新前にやること
- バックアップの取り方と、どれくらいの頻度で取るか
- やってはいけないこと(よくわからない設定を変えない、など)
WordPressは、更新を放置すると不正アクセスの入口になることがあります。「月に1回、この画面を見てください」のように、具体的に書いておくと続けてもらいやすくなります。
3. 「こんなときは相談してください」の目安
お客様が自分で判断できるよう、相談したほうがいい場面を書いておきます。
- ホームページが表示されない・真っ白になった
- 見覚えのない広告やページが表示される
- 管理画面にログインできない
- 「ドメインの更新」「サーバーの支払い」のメールが届いた
そのうえで、相談するときの連絡先と、料金の目安(単発の対応はいくらから、など)を書いておくと、お客様も安心して連絡できます。
渡しておくと、お互いにいいこと
- お客様は、困ったときに自分で対応できる、または早めに相談できる
- 制作者は、突然の「急ぎで直して!」に振り回されにくくなる
- 「納品後もちゃんとしてくれる人」として、紹介やリピートにつながる
保守を頼まないお客様にも誠実に対応しておくと、あとで「やっぱりお願いしたい」と保守や運用契約の相談をもらうこともあります。
よくある質問
手順書は、どれくらいくわしく書けばいいですか?
画面の写真に、押す場所の印をつけるくらいが目安です。専門用語は使わず、「この順番で押す」がわかれば十分です。
保守を頼まないお客様のサイトが壊れたら、対応しないといけませんか?
契約の範囲外なので、必ず対応する義務はありません。ただ、単発で対応できるなら、料金を決めて引き受けると、お客様との関係が続きます。
まとめ
- 保守を頼まないお客様には、「自分で守れる状態」にして渡す
- ログイン情報とサービスの一覧(とくにドメイン・サーバーの更新日)を渡す
- 更新とバックアップの最低限の手順書を、専門用語なしで渡す
- 相談したほうがいい場面と、連絡先・料金の目安を書いておく
納品後の関係の作り方は「Web制作フリーランスが営業なしで受注する方法」にもまとめています。





